睡眠の質が向上する技術
予約しても4、5年待ち。
そんな幻とも言われる
布団を知っていますか?
名古屋市にある
創業64年の「丹羽ふとん店」です。
“睡眠の質の向上”が注目される今、
全国各地から注文が殺到しているそうです。
店の4代目である丹羽正行さん(72歳)と、
息子で5代目の丹羽拓也(44歳)。
全国の職人が集まる大会で、
親子2代それぞれが日本一を獲得。
丹羽さん親子が手掛ける布団は、身をゆだねると
誰もが「雲の上にいるよう」と言います。
ふかふかで優しく包み込むその布団は、
羽毛や化学繊維が主流の時代に、
昔ながらの
「木綿の力」を信じて作られる布団。
毎日、材料となる綿作りから始めて
2人で1枚の布団を己の手だけを頼りに作り上げます。
1日に2~3枚しかできないが、
親子のそれぞれへの信頼関係がスゴイ!!
「2人でやるからこそ
お互いの至らないところに気づき、
それを指摘しあうことで
より良い物ができる」。
そう丹羽さん親子は話します。
「木綿布団の技術と文化を次の世代に」と、
職人たちへの指導も行うお父さん。
方や
息子さんは
「父の技術を土台としながら
新しいことにも挑戦しないと」と想い、
日中の作業後に
新しいモノづくりも始めていました。
この夏、岡山県・倉敷から
お仕事の依頼が舞い込みました。
蔵を改装した宿の
客室用布団を作ってほしいというオーダー。
お父さんの代まで
個人客向けに徹してきた老舗が
新しいステージに向かって
生み出される布団に引き込まれました。
親子で仕事をする・・・。
私が理容の修業時代
ずっと心に秘めていたことがあります。
『息子の代になったらダメになった!
親父の時は良かったのにな~。』
↑↑↑
こんな言葉を絶対に言わせない!
そう思っていました。
この業界に入った時
最初に覚える技術はシャンプー。
私はまず始めに
父に勝つシャンプーの技術を
身につけようと思いました。
身体の立ち方に始まり
五本の指に入れる
力の配分。
身体の重心の移行。
先輩にモデルになってもらいながら
師匠に鍛えられながら
言われたことを
ノートに書きながら
練習、実践と
過ごしていました。
気持ちの良いシャンプーをするのは
言うまでもなく
私が意識したのは
所作。
上手な先輩は
所作がキレイでした。
身体の姿勢は
お客さまから見て美しいか?
泡のさばき方に
美しさはあるのか?
『一流の人は皆、
所作が美しい。』
尊敬するその方の言葉を胸に
最初はカッコ悪くても
気持ちの良いシャンプーを心がけ、
次に所作も気持ちよさも。
どんなに時代は変わっても
古き良き技術は変わることはない。
理容という業種が
フェードをキッカケに
バーバースタイルを創ったとは言っても
理容の真髄は
『刈って、剃って、洗って』
なんぼの世界。
忙しさの中のふとした瞬間
指に入れる力の配分を意識した時
教えて頂いた方々の顔を思い出します。
おかげさまで今がある。
そんなことを思い出しながら
今日も素敵なオヤジたちを
ゲインから送り出します。
それでは、また明日。