技術プロフィール④素材と向き合う編
たかひこの技術プロフィールシリーズ。
まだ読んでいない方はこちら。
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理容技術の最終課題である
アイロンパーマをサロンワークの中で
身につけていったオレは
次なる課題に向けて動こうとしていた。
日本人の硬い髪を
これだけ自由に曲げられる
アイロンパーマの技術を
もっと他の髪型に生かせないかと
考えたのだ。
そこからオレは
様々な講習会に行っては試し、
試しては学ぶということを
繰り返していった。
ちょうどこの頃
オレが所属していた研究団体で
現代版アイロンパーマについて
セミナーを開くということを聞かされた。
実はその少し前に
そのグループの講師試験というのがあり
講師の資格を得ていた。
若手講師を育てるという意味
だったのかもしれないが、
講習を受けるつもりでいたオレが
逆に講習を開き、人前で実技をしろ!
と、上から指示された。
それまでお店の後輩に
技術を伝えることはあっても、
見ず知らずの他人に自分の仕事を
見せたことはなかった。
自分を伸ばす
良いキッカケかもしれないと思い、
その話を受けた。
そこから講習を開くための
勉強会が毎週開催された。
一つの講習会を行うにあたり
10名くらいでチームを組んで
半年がかりで作り上げるのだ。
その時にお世話になったのが
この人だ。
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の毛利さんである。
↓
縮毛矯正で有名な毛利さんであるが
パーマやカラー、
もちろん刈り上げに関しても
トータルで日本トップレベルの人である。
この人との出会いがオレの技術を変えた。
ある時、
セミナーを開く前の勉強会で
7~8名の前で技術をすることになった。
緊張しながら精一杯やった。
ようやく終えた所で
待っていた言葉は・・・。
ズタボロだった。
この毛利さんに
ボロカスに言われた。
当時、お店でも支店長を任され
それなりにお客さんをやっていた所での
この言葉。
しばらく凹んだ。
凹んでいる間、
オレはこの毛利さんに言われた言葉を
想い出しながらサロンワークをしていた。
すると自分の仕事に
パターンがあるということに気付いた。
パターン・・・。
お客様のなりたい髪型ではなく、
オレが出来る髪型にしていただけ。
お客様に合わせて
カットをしているのではなく、
オレのカットのパターンの中に
無理やり当てはめていただけ。
そう、お客様の骨格に合わせてとは
口ばかりで、
パターン化された仕事をしていた。
そのあたりを見抜かれたのだった。
それから骨格というのを
意識してカットをするようになった。
といってもすぐに出来るものではない。
そんな中、月日は進み
人前で講習を行った。
無難に終えた講習だったが
自分自身の課題が浮き彫りになった。
それからしばらくして
修業時代を終える日が来た。
28歳の時だった。
↑写真は卒業の日にみんなで撮った。
18歳で東京に出てから
あっという間だった。
10年ぶりに茨城に帰ってきた。
帰って来てからしばらくは
実家で練習を続けていたのだが、
思うようにヘアスタイルが
作れていないもどかしさから
現状を打破したくて
毛利さんの講習を受けるため
東京まで通った。
ベーシックな内容というよりは
毛利さんがサロンワークでやっていることを
教えていただくという内容だった。
講習の為の講習をやる講師が多い中、
毛利さんの講習は実践でやっていることを
ありのまま伝えてくれる講習だった。
その中でパーマスタイルを作る上で
必要なカットを学んだ。
パーマというと
パーマをかけることや
使う薬に目が行きがちだが
本当の意味でのパーマに合わせた
カットというものを知った。
このころから
お客様に提供するパーマスタイルが
変わり始めた。
この辺りは
アイロンパーマにも共通することだった。
骨格を考えろ!
素材を見極めろ!
髪がどうしたいか感じろ!
髪がどう動きたいか感じろ!
様々なことを言われ、
自分なりに少しずつ
成長を感じてきたオレだったが、
ここでまた一つ
自分に足りていないところを
見つかった。
それはベーシックな技術である。
ベーシックと言っても
理容の分野においての
ベーシックは出来ている。
ここでいうベーシックは
分かりやすく言うのならば
女性のカットの仕方のベーシックである。
素材は髪なので
カットするのに男性も女性もないのだが、
長い髪になると圧倒的に
オレ自身苦手意識があった。
それもそのはず
そういうベーシックを
やってきていないから当然なのである。
そこでまた一つ
オレは新たな決意をした。
明日につづく。
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