ハサミを値切ろうとする男

 

こんにちは、茨城県北茨城市の
男性専門ヘアサロン

 

バーバーショップゲイン
佐藤 たかひこです。

 




 

髪を通してみなさまの
お役に立つ情報を発信しています。

 

 



今回のお話は

『ゲインで使っているハサミ』

についてのお話です。






先日、お願いしていたものが
届きました。


↓↓↓

研ぎをお願いしていたハサミが
最高の形で戻ってきました。



私にとってハサミは
大切なもの。




そんなハサミですが使っていけば
当然、切れが悪くなってきます。






そこで切れを復活させようと
ハサミを研ぐわけですが、

ハサミの研ぎは難しいもので
なかなか思うような切れ味にはなりません。













ハサミは、ただ切れが良ければ
良いというわけではなく、
『良い切れ味』というものがあります。






そしてこの”切れ味”というものを
ハサミ職人に伝えるのが難しいんです。






この鋏は力強く。



この鋏は少し逃げ気味で。



この鋏は少し薄く。







切れ味を言葉で伝えるのって
とっても難しい・・・。






そんな中今回、愛着のあるハサミを
6丁ほどお願いしました。






私の大切な大切なハサミを
信頼してお任せできるハサミ職人の方に
託しました。





細かいオーダーにもかかわらず
パーフェクトに仕上げて頂きました。





このハサミ職人の方がスゴイのは
こちらの言葉が少なくてもこちらの望む具合に
仕上げて頂けるということです。







ハサミを見れば
『どうしたら良いのか?』
が分かるのでしょう。







そんな仕事をして下さる
この方をとても尊敬しています。


また、私自身の技術も
そうでありたいと思っています。






例えば、お客さまのカットをする時、
オーダーを聞いたら
お顔や髪質、髪の生え方を見て

『ここはこうしましょう。

ここはこうなっているので
こうした方が良いです。』




というようにおすすめの髪型への
ゴールが見えるかのように

ご提案する技術者でありたい!
と考えています。






正直言って私の仕事には、
まだ、迷う瞬間があります。


その迷いがなくなった時、
もう一つレベルが上がったときだと
考えています。




(でも、多分
その後に迷いが出るのですが・・・。)





その境地に行くために
まだまだ研究を続けていこうと想います。




今回、お世話になったハサミ職人の方を
最初に知ったのは
今から20年くらい前のことでした。







尊敬する先輩が
この職人の方が仕上げたハサミを
使っていました。







先輩にお願いをして
そのハサミをお借りして
髪を切ってみることに…。







切った瞬間、

『なるほど~!』

と感じました。








普段、髪を切っていると
気になるポイントが気にならないんです。







私は、
先輩にこの鋏の値段を聞きました。








たかひこ
『この鋏っていくらですか?』

先輩
『8万ちょっとに消費税かな。』

たかひこ
『それが、いくらになるんですか?』

先輩
『・・・。

・・・。


佐藤ちゃん!


人の仕事を値切ってはダメだよ。


例えば佐藤ちゃんが
必死で勉強してきた技術であるカットを
お客さんに値切られたらどう思う?』

たかひこ
『すごく嫌です。』

先輩
『そうだよね~。
嫌だよね。

今、佐藤ちゃんが聞いた
質問というのは
それと同じことだよね?』





この仕事に就いて
5年目の頃のことです。






とても勉強になった出来事でした。





職人にとって
技術は『命』とも言えるもの。


睡眠時間を削って身体の限界まで追い込んで
身につけた技は『命』と同じ意味を持つもの。


それを値切ろうという自分が
当時、恥ずかしく思ったことを
今でも鮮明に覚えています。






その値段で高いと思うならば
オレのハサミは買わなくていい!




そんな気迫を
そのハサミからは感じます。




これからもこのハサミで
カッコイイ男を創ります。


それでは、また次回。




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