技術プロフィールその③アイロンパーマ
一昨日から続く
たかひこの技術プロフィールシリーズ。
まだ読んでいない方はこちら。
↓
現在、お客様のを施術させて頂いている
技術の背景には修業時代に伝授されたことが
土台になっているとこれまで書いてきた。
フォーマルカットやブロース(角刈り)
という技術が根底にある。
そして修業時代、
もう一つ授かった技術に
アイロンパーマというものがある。
そう、言わずと知れた
パンチパーマやアイパーのことである。
長さ数センチ…、
時には1cmの髪に
パーマをかけるという技術である。
師匠の中内英雄先生は
アイロンパーマの達人でもあった。
そんなアイロン技術にも
オレは憧れを持っていた。
理容技術を覚える時には
順番があって、
まずは掃除
↓
シャンプー
↓
マッサージ
↓
お顔そり
↓
ドライヤーセット
↓
カット
↓
ブロース
(角刈り)
↓
アイロンパーマ
という風な流れで
技術を覚えていく。
つまりアイロンパーマや
角刈りという技術は
理容技術において
最終課題とも言える。
最終課題がゆえに
そこまで到達できない理容師が多い。
絶対にオレはそこまで行く!
そう想って
アイロンパーマをトレーニングを
するところまで進んだ。
アイロンパーマと言っても
最初はアイパーから勉強する。
しっかりとしたアイロンパーマを
身に着けるのには
きちんとしたアイパーが出来なければ
無理だからである。
角刈り同様、
また練習の日々が続いた。
そしてモデルをやりながら
失敗を繰り返しながら
月日は流れた。
ちょうどその頃
江戸川区西葛西という場所にある
支店を任された。
歴代の先輩たちが
その支店を支えてきた。
そのお店は師匠は
一切関わらず、
弟子たちだけで
成り立っているお店である。
北茨城市に住んでいると
分からないと思うが、
西葛西で3年
お店が続けば長い方・・・、
と言われるくらい。
そのくらいあらゆるジャンルの
お店が軒を連ねていた。
そんな街で
20年以上続いているお店なのだから
歴代の先輩たちの凄さを感じた。
家賃もすごかった!
なんとお店の家賃は
48万円!
スゴイ家賃だろう・・・。
そんな中でオレの支店長生活は
スタートした。
当時は予約制ではなく、
お客様がご来店した順に
ご案内していくシステムであった。
お店を開けて一日目、
一体どんなお客様が来るのだろうか?
緊張で足が震えていた。
そしてお店の入り口が開いた。
『いらっしゃいませ~』
という言葉を発すると同時に
常連のお客様なら良いな~
と、心の中で祈った。
姿が見えた・・・。
初めて見るお客様だった。
『アイパーできるっ?』
めちゃめちゃ怖そうな
お兄様というかおじさまが
そう言いながら立っていた。
そう西葛西という町は
東西線という沿線の中でも
飲み屋さんが多い町。
おのずと怖い方も多いのである。
よりによってこの方が
オレのデビューか・・・。
血の気が引いていくのを
感じながら
『出来ます!』
と返事をしご案内した。
カットをしている最中、
絶対に妥協しないことを考えながら
はさみとクシを動かした。
アイロンパーマというと
カットには目がいかないだろうが、
実はカットも重要なのである。
カットをテキトーにすると
アイロンがやりにくくなり、
仕上がりの精度も落ちるのである。
そうしてようやくカットを終え
いよいよアイロン技術が始まった。
汗を垂らしながら
アイロンを握りしめた。
地肌数ミリのところに
160度を超えるアイロンを
持っていくというのはかなり
気を使う技術なのである。
一瞬の気のゆるみから
ジュっ!っとアイロンを地肌に
つけたらもう大変!!!
『あちー!
バカ野郎!!この野郎!!』
と怒られるかもしれない。
アイロン技術というのは
めちゃめちゃ怖いのである。
そんな感じで
どうにかこうにか仕上げた。
こんなことを繰り返しながら
支店長時代にアイロンパーマの
実践を行ってきた。
ある程度やっていくと
安定してくるようになってきた。
そうなるとオレは
こう考えるようになっていった。
硬い髪の毛をこれだけ
自由に曲げられるのならば、
もっと違う髪型にも生かせるのでは?
そう想って模索し始めるのである。
新たなデザインを求めて・・・。
明日につづく。
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ありがとうございました。
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