アイロンパーマにかける想い。



昨日の記事。


↓↓↓










この時の髪型は
『アイロンパーマ』という技法で
作りました。






このアイロンパーマには
いろいろな思い入れがあります。











アイロンパーマは
パンチパーマやアイパーのことです。

















アイロンパーマというのは
長さ数センチ…、

時には1cmの髪に
パーマをかけるという
パーマ技術です。










アイロンパーマのお話を
する上で欠かすことのできないのが
私の修業時代のお話。





私がこの仕事を教わった師匠は
アイロンパーマの達人でもありました。




師匠のと作りあげるアイロンパー マは
ホントにきれいで

いつか自分もそんな技術が
出来るようになりたい!』


そんな憧れを持っていました。






理容の技術を覚えるには
順番があって、


まずは掃除

シャンプー

マッサージ

お顔そり

ドライヤーセット

カット

ブロース
(角刈り)

アイロンパーマ

という風な流れで
技術を覚えていきます。






つまりアイロンパーマや
角刈りという技術は

理容技術において
最終課題とも言えるわけです。






最終課題がゆえに
そこまで到達できない理容師が
多いのも事実。






オレは絶対にそこまで行く!




そう想いながら
アイロンパーマのトレーニングを
するところまで私は進みました。









ちなみに

アイロンパーマというのは
カールのある髪型。



アイパーというのは
カールのない真っすぐな髪型。






アイロンパーマと言っても
最初はアイパーから勉強します。

しっかりとしたアイロンパーマを
身に着けるのには

きちんとしたアイパーが出来なければ
無理だからです。





角刈りを練習した時と同じように
練習の日々が続きました。







そして人間モデルをやりながら
失敗を繰り返しながら
月日は流れました。







ちょうどその頃
支店長になったころでした。





そのお店のテナント料は
『48万円』



スゴイ家賃ですよね。



そんな中で私の支店長生活は
スタートしました。







支店長になって1日目の日、
緊張で足が震えていました。


お店の入り口が開きました。




『いらっしゃいませ~』
という言葉を発すると同時に

常連のお客様なら良いな~
と、心の中で祈りました。




姿が見えた瞬間・・・。






初めて見るお客さまでした。


『アイパーできるっ?』






めちゃめちゃ怖そうな
お兄さまというかおじさまが
そう言いながら立っていたのです。






そうです。



私が勤めていたお店は
飲み屋さんが多い町。

おのずと怖い方も多い町でした。







よりによってこの方が
オレのデビューか・・・。



血の気が引いていくのを
感じながら

出来ます!』
と返事をしご案内しました。









カットをしている最中、
絶対に妥協しないことを考えながら
はさみとクシを動かしました。






アイロンパーマというとカットには
目がいかないかもしれませんが、
実はカットも重要なのです。







カットをテキトーにすると
アイロンがやりにくくなり、
仕上がりの精度も落ちるからです。




そうしてようやくカットを終え
いよいよアイロン技術が始まりました。






汗を垂らしながら
アイロンを握りしめました。





地肌数ミリのところに
160度を超えるアイロンを
近づけるというのはかなり
気を使う技術です。





一瞬の気のゆるみから
ジュっ!っとアイロンを地肌に
つけたらもう大変!!!




『あちー!
バカ野郎!!この野郎!!』



と怒られるかもしれません。





アイロン技術というのは
めちゃめちゃ怖いのです。








そんな感じで
どうにかこうにか仕上げました。





こんなことを繰り返しながら
支店長時代にアイロンパーマの
実践を行ってきました。







ある程度やっていくと
安定してくるようになりました。





そうなると私は
こう考えるようになっていった。



硬い髪の毛をこれだけ
自由に曲げられるのならば、
もっと違う髪型にも生かせるのでは?



そう想って新たなデザインを求めて
模索し始めるのでした。






デザインを突き詰めていくと
あることに気づきます。






それはどんなお客さまにも
同じ仕上がりにはならない!
ということ。



つまり



どんなお客さまにも
同じパーマの薬を使ったのでは
上手くいかない!

という事です。




髪が硬い人、軟らかい人。

髪が太い人、細い人。




それぞれに合った薬を
使わなければなりません。






そんな時にある考えを
思いつきました。





それは縮毛矯正の薬を
応用してデザインが作れるのは
無いだろうか?





当時、

理容業界のパーマ液は
かなり遅れていました。


そこで私が目をつけたのが
美容業界で進化していた
縮毛矯正の薬だったのです。




薬を使って
熱を使って髪の形を変える…。




これ、


縮毛矯正もアイロンパーマも
同じじゃね!?





そう考えたのです。




しかし、それと同時に
気づきました。





オレ・・・、
パーマ液の知識が足りなすぎる!!







そこからパーマ液の勉強を
独学で始めました。





さまざまな本を読み漁り
さまざまセミナーに行き
学びました。





しかし、どれも
しっくりは来ませんでした。





私の細かい性格のせいも
あるのでしょうが、

どうも納得がいかない点が
多かったのです。




でも、それを教えてくれる人が
いなかった…。




そんな時
あるセミナーの誘いを受けました。





そのセミナーを受けるには
20万円かかりました。





私にとってかなり高額でしたが
迷わず受ける選択をしました。






最初の授業の日
前半はなんとかついていけたのですが

後半からはもうさっぱり
分かりませんでした。



全然わかんねー!!





ここから勉強の日々が
始まりました。




仕事が終わると
夜な夜な机に向かう日々が
つづきました。







今までは手を動かす技術ばかり。





それが今度は本にノートに
ペンを持って・・・。






授業について行くために
必死で勉強をしていたころ
実は大変なことがありました。



当時、妻のお腹には
新しい命がありました。







そんな二人目の誕生を楽しみにしつつ
ますます仕事をがんばるぜ!
と気合が入っていた私でしたが



いつものように
妻が検診を受けた後
状況は一変しました。




 
二人目の出産は
かなり難しい出産らしく

予定していた病院では
『ウチの病院では無理!』
と言われたのです。





とは言っても
病院はきちんとしていて

ここの病院で難しい時は
こちらで!

みたいになシステムでした。






そこの病院であれば
大丈夫だろう!

そんな気持ちで
次の病院で診断を受けました。




が、そこでも難しいと言われ
結局最終的な受け皿と言われる
大きな病院で産むことになったのです。




しかも即入院。






それまで女性の身体のことは
分からないので、

妻から
『順調みたいだよ!』
と言われればそのまま

『そうか!順調か(^◇^)』
みたいに思っていました。




それがいきなりだから慌てました。







急きょ長男も妻の実家に
お願いをし、
妻も東京の大きな病院に
入院しました。







なんとか落ち着いた頃、


仕事が終わってから
妻の身体のことを
ネットで調べました。





今まで頭のどこかでは大丈夫!


ってどこか思っていたのが
ひっくり返りました。



『こんなにも危険なのか!!!
やべー、マジで死んじゃう…!?』



いつも横にいるのが
のが当たり前だと思っていた
妻がいなくなる・・・。





言葉には言えない不安に
襲われました。







私ははそこで初めて
事の重大さに気付きました。







入院費は一日7万円。

尋常じゃない金額でした。







しばらくした後



お店の定休日に
東京へ妻や長男の顔を
見に行きました。





変わらない妻の顔を見て
次に長男の顔を見に行きました。







久しぶりに会う長男が
少したくましくなったように見えました。






そこで私は息子にこう言ました。



当時2歳6か月の息子に

『ちゃんと自分の足で
歩けるならば

アンパンマンミュージアム
に連れて行ってやる。

お父さんは抱っこはしない。

全部自分の足で歩けるか?

うん!歩ける!








そんな会話をしながら
無理だろうなって思いながら


電車を乗り継いで横浜にある
アンパンマンミュージアムに着きました。





いつもは妻と3人で出かけていたのに
今日は二人きり。





まわりを見渡しても
父親と来ている人は誰もいない。







もしかしたらこの先ずっと
二人きりかも・・・?




そんな考えが頭をよぎりました。






なれない場所に緊張していた息子も
時間が経つにつれて慣れてきました。





私は片時も目を離せない
という緊張感から
疲れがハンパなかったです。










そんな時に撮った写真がこちら。












アンパンマンミュージアムの中でも
息子はずっと歩きました。






一度も抱っこ!
とは言いませんでした。






その後、



電車を乗り換えて
横浜駅で東海道線のホームで
電車を待っている時に
息子は立って寝てました。







息子を抱えて
電車に乗ったオレは
座席に息子を寝かせ、

30分後、
東京駅に着きました。






お昼寝を終えた
息子は再び歩き、

とうとう最後まで歩き切りました。






大人でも疲れるのに
息子のたくましさに驚かされました。






その日は妻の実家に
私も泊まり、

次の日の夕方帰ろうとしました。





息子に
またな!
と言った瞬間、




お父さんと帰る~
と泣き始めたのです。





一緒に連れて帰っても
私も私の両親も仕事があるし
世話をするのは無理だったので


長男を必死に説得をしました。




が・・・、




結局説得が出来ず
連れて帰ることに。




そこからが大変でした。








息子にご飯を食べさせて
仕事中はお店にいさせて
お風呂に入れたり、寝かせたり。



時には息子をおんぶしながら
髪を切りました。



もちろん掃除や洗濯も。




体が限界でした。






せっかく出会った
最高の学びを身につけるため
夜にセミナーの復習をしようと思うのですが




どうやっても時間が
取れませんでした。





人生で初めて


オレ、倒れるかもしれない・・・。

そんな不安が頭をよぎりますが
ここで倒れるわけにはいかない。



そう思い

セミナの復習を辞めました。






初めて自分で決めたことを
半端にした瞬間でした。





妻が死ぬかもしれないという
心配と


息子の世話で自分自身が
いっぱい、いっぱいになったのを
実感しました。






それでもセミナーだけは
最後まで受講しました。


できるだけ学ぼう!


しっかりとノートを取って
今すぐには復習できなくても
落ち着いたら復習出来るように。



そう想ってセミナーは
受けるだけで終えました。





その後、二人目は無事に産まれ
妻も無事でした。




その時の様子。



↓↓↓



次男が生まれて落ち着いたころから

少しずつでしたが
当時のノートを見ながら
復習を始めました。





授業中に分からなかったことが
少しずつ整理されてきました。


ある程度やると
また分からないところが出てくる。



そんな感じで2年半が過ぎました。




ちょうどその頃、




以前受けたセミナーが
また開催されるという情報を
つかみました。




またしても高額な金額でしたが
すぐに申し込みました。



今度こそ!!!





そんな想いで
必死に勉強をして

アイロンパーマに応用できる
知識を身につけました。







そんな過程があって
今のアイロンパーマがあります。








お客さまを仕上げた後

笑顔を見るたびに・・・。

『ありがとう』の言葉を
頂くたびに・・・。



全ての学びは
この瞬間のためだったと感じます。











最後までお読みいただき
ありがとうございます。






それでは、また明日。


2020年10月1日より
価格改正をしました。

↓↓↓



カット6000円
パーマ13000円
カラー11000円
お顔そり別途2000円
時間外料金30分1000円


ただし!


現在、御来店頂いているお客さまは
今すぐ値上げをするというわけではなく、

皆さまにもご理解頂きたいので
1年後の2021年7月1日より
実施とさせて頂きますので
よろしくお願い致します。






【プロフィール】

ゲインオーナー
佐藤陽彦(さとうたかひこ)

過去50店以上ヘアサロンを渡り歩いた
お客様に言われた言葉。

『ここで切ってもらったら
他には行けない!』と、口コミするお店。


それが茨城県北茨城市にある
バーバーショップゲイン。


おしゃれとは無縁で
過ごした野球部時代。

短い髪でもバランス一つでここまで
カッコよくなるんだ!って知りました。

そんな経験を少しでも多くの人に
感じてほしくてヘアデザインを学びました。

男性専門にのべ5万人以上の髪を
扱ってきたからこそ

美容室とは絶対的にちがう
バーバースタイルを提供します。

この道を選んだキッカケ

プロフィール~根底にある想い

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【住所】
茨城県北茨城市磯原町木皿911

【ご予約】
090-8857-3883










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